アセアンの各都市を訪れたとき、我々の目に留まる光景の一つに、食品スーパー等で活発に買い物をする人々の姿があるのではないでしょうか。そんな日常の光景であるアセアンの食品市場と、それを支える物流状況にフォーカスしたセミナーを実施いたしました。
魚住講師からは、「マクロ的な前提条件」「加工食品のカテゴリー分析」「ロジスティクスの状況」を順に解説していただきました。アセアンと一口に言っても各国個別の戦略を練る必要があります。特に発展段階の国では食品販売形態が、TT(トラディショナル・トレード:露店販売)からMT(モダン・トレード:コンビニや大手スーパー)に大きく移行している状況があるため、その状況によって課題も異なってきます。その一つとして、食品販売店においてMTが急速に進んでいるため多品種の商品ラインを揃えきれていない、また物流面においてもMTに沿った体制が整備しきれておらず、例えばWMSの導入と運用の遅れが生じている、といったことが起きています。つまり、この辺の対応が今後のカギになってくるというメッセージでもあります。
今回のセミナーは開催日が2月の末日だったのですが、年度末の繁忙期であるにも関わらず貴重なお時間を割いてご参加戴いた皆様に、深く御礼申し上げます。