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LINEを使った運行管理ツール「どらたん」を白ナンバーの車両へ活用してみよう! ~アルコールチェック義務化への対応~

LINEを使った運行管理ツール「どらたん」を白ナンバーの車両へ活用してみよう! ~アルコールチェック義務化への対応~

こんにちは。NX総研では2018年10月にLINEを使ったドライバー運行管理ツール「どらたん」をリリースいたしました。
今回は、自家用トラックなど業務で使う白ナンバー車両(軽自動車の黄色ナンバーを含む)のアルコールチェック義務化への対応を中心に、「どらたん」を活用の方法をご紹介します。

1.白ナンバーも対象としたアルコールチェックの義務化のポイント

アルコールチェックについては、運送業を業務としているトラックやバス、タクシーなどの営業用の車両を保有する事業所において、2011年5月から、点呼時にアルコール検知器を使った検査が義務化されておりました。
新たに、白ナンバーの車両(軽自動車の黄色ナンバーを含む)についても、道路交通法施行規則の改正により、2022年4月から、一定の台数以上の自動車を使用する事業所は、安全運転管理者による運転前後のアルコールチェックが義務化されました。
その義務化の内容は、下記のように、2022年4月、2022年10月からと、段階的な導入になっています。
2022年4月1日~「酒気帯びの有無の確認及び記録の保存」
2022年10月1日~「アルコール検知器の使用等」
対象となるのは、乗車定員が11人以上の白ナンバー車両1台以上を保有、またはその他の白ナンバー車両5台以上を保有する事業所です。自動二輪車(原動機付自転車を除く)は1台を0.5台として計算します。

2022年4月1日から義務づけられるのは次の2つです。

  • ・運転前後の運転者の状態を目視等で確認することにより、運転者の酒気帯びの有無を確認すること
  • ・酒気帯びの有無について記録し、記録を1年間保存すること

2022年10月1日から義務化されるのは次の2つで、10月からはアルコール検知器を用いて、より厳しい確認が求められます。

  • ・運転者の酒気帯びの有無の確認を、アルコール検知器を用いて行うこと
  • ・アルコール検知器を常時有効に保持すること

アルコール検知器の仕様については、警察庁では「呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有する機器」としています。

参考(警視庁WEBサイト):https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/insyu/img/ankanleaflet.pdf

2.アルコールチェックの記録項目

法律では、運転前後のアルコールチェックを行った場合、酒気帯び確認の内容の記録として、下記の事項を記録し、1年間保管しなくてはならないとされています。

  • 1.確認者名
  • 2.運転者
  • 3.運転者の業務に係る自動車のナンバーまたは識別できる記号番号等
  • 4.確認の日時
  • 5.確認の方法 「対面」または「対面でない場合の具体的方法」
    (令和4年10月1日からは、「アルコール検知器の使用の有無」が必要)
  • 6.酒気帯びの有無
  • 7.指示事項
  • 8.その他必要な事項

ここで、記録の様式については、特に問われません。
電子データによる記録も可能です。(紙による記録では1年間保管となると膨大な量になってしまうことが理由)
原則として安全運転管理者※が点呼簿などを利用して記録しますが、ドライバーが記録する場合は、安全運転管理者が内容を確認した上で、乗務を行うことが必要です。
また、アルコールチェック検知器の使用の有無について、記録する項目がありますが、2022年10月からは“有”を確認した後に、乗務することが必須となります。
ちなみに、アルコールチェック以外のその他の点呼項目については保管の義務化はされていません。

※安全運転管理者以外の者による確認
安全運転管理者の不在時など安全運転管理者による確認が困難な場合には、安全運転管理者は、副安全運転管理者又は安全運転管理者の業務を補助する者に酒気帯び確認を行わせることができます。

3.どらたんの活用方法について

最近のどらたんのお申込みでは、緑ナンバーや黒ナンバーのトラックの他に、白ナンバーの営業用に使う一般車両、トラックなどでもどらたんを使いたいといったお問い合わせが増えてきました。これまで紙による運転日報を作成していて、電子化したいといった理由です。
どらたんは、あくまで作業実績の記録から運転日報作成を作成することを目的つくられているため、今回のような、アルコールチェックが義務化にあたっての、それに対応した特別な機能はまだございません。
もし、貴社でアルコールチェックは、運転日報とは別に、点呼簿と一緒に記録されているのであれば、そちらの方で記録をした方がよいかもしれません。
現在、どらたんをご利用されているお客様においても、作業項目設定で、例えば、「アルコールチェック」という作業項目をつくり、どらたんの「数値入力機能」でアルコール濃度を記録したり、その他の健康状態や点検結果をどらたんの「質問機能」を用いて、問題ないかどうかを「はい」「いいえ」で記録したりしていますが、点呼簿はどらたんとは別で記録しており、あくまで、点呼を実施したという作業実績の記録にとどまっているようです。
ただ、記録の電子化を検討しているのであれば、現在のどらたんの仕様でも、既存の機能を応用すれば、アルコールチェック義務化に対応した、必要項目を記録することは可能かと思います。
今回、少し応用編とはなりますが、その方法を考えてみましたので、これからご紹介します。(※現在、運転日報以外にも、アルコールチェックを含む点呼簿、車両点検簿のなどについても、追加機能の検討はしています。ご期待ください。)

(1)どらたんWEBで、作業項目の設定を行う

どらたんでは、作業記録に付随して、数値・メモ情報、質問への回答情報を付加することができます。LINEの対話画面で、作業項目を登録した後、どらたんから数値やメモの入力を要求されますので、スマホのキーボードを表示して情報を入力します。質問では「はい」「いいえ」を選択し、回答します。
今回のアルコールチェック義務化への対応として、下表のように、必要記録項目に対し、どらたんの各機能を利用します。

図表1:アルコールチェック必要記録項目とどらたんによる対応機能
図表1:アルコールチェック必要記録項目とどらたんによる対応機能

WEBの設定画面では、例えば、図表2のように設定し、各機能を利用します。
対面か、対面でないかの記録は、「アルコールチェック(対面) 【ml】」「アルコールチェック(対面以外) 【ml】」の2つの作業項目をつくり、分けています。
数値の単位については設定できませんので、ドライバーが作業の数値情報は【ml】の単位とわかるよう、作業項目名の後ろにつけます。数値、メモのコメント欄には、ドライバーが何を入力すればよいかわかりやすい様、スマホ上で表示されるコメントを入力します。
作業項目では、その他に、「日常点検の実施状況」、「健康状態の良否」、「睡眠不足の有無」についても、点呼の項目として設定しています。

(2)LINEで、記録してみる。

LINEの操作画面イメージは下図の通りです。
例えば、対面以外のアルコールチェックを記録する場合、下記のような手順となります。

  • ①Aを押します。(Aパネルのグループにアルコールチェックの作業項目をレイアウトしています)
  • ②アルコールチェック(対面以外)という作業名を押します。
  • アルコールチェック(対面以外)に付随して、以下の数値、メモ、質問情報の入力を順に求めてきます。
  • ③数値⇒アルコール濃度を記録
  • ④メモ⇒対面以外の場合の方法(例えば電話)、確認者(○○さん)、指示事項やその他必要な事項(例えば、脇目運転注意等)があれば記録します。
  • ⑤質問⇒酒気帯びの有無を確認する。「はい」「いいえ」で回答します。ここでは「いいえ」を選択します。アルコールチェック濃度で分かりますが、必要に応じて入れてください。)。

図表3:どらたんLINE画面

4.どらたんWEBで記録した作業データをみて確認しましょう

LINEで記録したデータの確認してみましょう。どらたんの専用WEBで運行データ管理メニューにて、ドライバー、運行日の条件の絞込を行います(①)。絞り込みを行ったデータは、CSV形式でダウンロードすることができます(②)。
安全運転管理者が、ドライバーが記録したデータを確認したことを残す方法としては、作業項目の編集画面から、メモの欄に「確認済」などの文言を追記して、編集確定します。(③)WEBで編集を行った場合、更新履歴の項目に「W」と記録されます(④)
記録したデータは「運転日報作成」メニューから日報上で確認することもできます。

図表4:どらたんWEB運行データ管理画面
図表4:どらたんWEB運行データ管理画面

図表5:どらたん運転日報イメージ
図表5:どらたん運転日報イメージ

4.おわりに

今回、ドライバーが記録することを前提にしました。どらたんではドライバーをマスタ登録しますが、ドライバーではなく安全運転管理者のお名前でマスタ登録し、安全運転管理者がLINE上で記録する方法もよいかもしれません。(その場合は、メモにドライバー名を残してください)
以上、白ナンバーのアルコールチェック義務化への対応として、どらたんの活用方法をご紹介いたしました。
ぜひ一度白ナンバーの運行管理でも、どらたんをお試しください。

(この記事は2022年4月4日の情報をもとに書かれました。)

どらたんホームページ:https://www.doratan.jp/

この記事の著者

◆出身地:千葉県館山市 ◆血液型:A 型 ◆趣味:旅行(たまに)・カメラ(少し)・麺巡り(結構)・ゴルフ(最近)
2005 年 東洋大学 大学院 工学研究科建築学専攻 卒業
【得意分野】 ・トラック輸送、鉄道輸送、緊急物資輸送、インターモーダル輸送に関する物流調査

近年弊社では、国際物流に関する調査案件が増え、今回、私も微力ながらメキシコ~アメリカの北米調査に参加しました。やはり海外へ行くと、日本とは異なる文化や慣習に多く気づかされ、大変刺激となります。学生時代は、日本と異なる世界を見たいと、一生懸命お金を貯めて、海外へ一人旅に出たものです。
今回のメキシコを中心とした北米調査でとても刺激的だったのは、道路では長大な 53ft のダブルストレーラーが多く走り、鉄道では 53ft コンテナが主流となっていたことを見たことでしょうか。メキシコもアメリカの影響を受けて変化しています。世界各国でもこのように輸送効率化を求め、今後ますます輸送単位は大型化していくのでしょうか。その時、日本はどのように対応していかなければならなくなるのでしょう?
実体験による驚きも加わり、今では世界の動向から目が離せません。今後も海外調査案件を通して、皆様に刺激となるお話しを提供できたら、と思っています。

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